布部ダム
基本情報
毎年、多くの白椿が咲き乱れるダム、別名 白椿湖
国道432号線沿いの飯梨川上流につくられた多目的人造湖で、周囲はおよそ6キロ。上水道として安来市と松江市に送水されています。また、下流にはダム水の落差を利用した県営の発電所が三基あり、流砂洪水調節の役目も果たしています。昭和43年に建設された堰堤の高さは55m、長さは190mです。
国道から中ノ島へ架けられた大吊橋「白椿大橋」は、長さ128m巾2mあり、中国最大の長さです。
ダム周囲の遊歩道は1周でき、もみじ、桜、しらかば、つつじ、あじさい、こぶし等自然と植樹の四季の花を楽しめます。放水路下流はハッチョウトンボ、蛍が生息し、鯉や鮒の釣人がやってきます。
【ダム公園】
ダム公園は、当時の自治省がすすめる「神話と鉄」をテーマにした、広域文化圏観光ルート(安来市、広瀬町、横田町、仁多町、大東町、吉田村)事業の一環として昭和63年から着工、事業費2億円をかけて整備され、駐車場、管理棟、遊歩道見晴台が完成しました。
更に中の島には近く展望台、冒険とりでなどの遊具、野だたら復元などが予定されています。中ノ島公園内には白椿を中心に各種の椿2千本が植樹され、4月中旬が見頃です。
【野だたら】
布部地方は花崗岩地帯が多く低温で溶ける良質の砂鉄が採取され、周囲の山林から製造する木炭と相まって、古くから野だたらの鉄鋼生産が盛んでした。特に玉鋼の刀剣や包丁などの切れ味は有名です。砂鉄をとかす大量の木炭(火力)とそれを冷やす水量が必要な製鉄に、布部の地形は適合しており、今でも数十ケ所に及ぶ野だたらの跡や“鉄さい”の出土があります。そのため、「金」にまつわる屋号や地名も多いです。
【白椿】
ダム遊歩道の中間から少し谷川を登った場所(椿原)に周囲2mの白椿の巨木があります。巨木の品種「川奥白椿」は白くかれんなやぶ椿の原木。また周囲にはピンク色の花をつけるものもあり、カエデや桂の巨木によって神秘な雰囲気をかもし出し、昔から不思議がられています。椿は山の神に対する神仰か、刃物の錆止めか強い火力を出す木炭用か諸説がありますが、布部では自生している椿の実からとった油は高級品とされ、料理、髪、化粧、アトピーなどの用途に使われています。
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